2023年3月26日 (日)

春の雨

桜は満開だというのに、ここ4~5日春の長雨が降り続いて、家に閉じ籠っている。 暇にまかせて、この雨で一句詠もうかと思い、春の雨の季語を調べてみた。

雨水(うすい) 2月19日頃、雪や氷が溶けた水

穀雨(こくう) 晩春に穀物をうるおす春の雨

春雨(はるさめ) 細かくしとしとと降り続く春の長雨

春時雨(はるしぐれ) 突然断続的に降る春の雨

春霖(しゅんりん) 春に降る長雨

菜種梅雨(なたねづゆ) 菜の花の咲くころの雨

花の雨(はなのあめ) 桜の花が咲くころの雨

春驟雨(はるしゅうう) 春のにわか雨

暖雨(だんう) 春の暖かい雨

木の芽雨(このめあめ) 木の芽が出るころの雨

柳の雨(やなぎのあめ) 柳に降る雨

杏花雨(きょうかう) 杏の花が咲くころの雨

その他にも春の雨の季語はいろいろあって、日本人の繊細な感性の奥深さを感じる。
そして・・・肝心の一句はなかなか捻り出せない。嗚呼・・

 

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2022年8月30日 (火)

8月のネット俳句会選句

8月のネット俳句会の「選句集計結果」が纏まった。 

ネット俳句会は、毎月句会を開いて会員からの投句を集計し、会員が全句から良いと思う句を選句投票する。
選句得点上位7句は秀句としてリストアップされるが、8月句会では私の次の2句も選ばれた。

   掛軸に涼の一文字夏座敷 (1位)

<暑い夏の日に、蕎麦屋の和室で詠んだ句である。 掛軸には「渓流の墨絵」が描かれていたのだが、「涼の一文字」に代えた。 季重なりが気になったが、さらなる涼しさと爽やかさが増すのでは・・と思い、逡巡したが敢えて季重なりを試みた。>

   空蝉がしがみつく葉の揺れてをり (4位)

<散歩途中で見た景で、揺れる葉に張り付いていた蝉殻が、落とされまいと必死に葉にしがみついているように見え、昨今の世相を映しているように思えて、しばらく眺めていた>

トップ得点句は最優秀句となるが、私が選ばれたのは初めてのことで、光栄に思う。

 

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2022年2月22日 (火)

春うらら

冬から春へ季節が移り変わるこの時期、正に 「春うらら」 の語感が、ぴたりと当てはまるこの頃である。

♪ ~春は名のみの風の寒さや~ ♪  子供の頃に歌ったこんな歌を思い出す。

日差しは春の暖かさをを感じるものの、風は冷たい。
陽の当たる窓辺のリクライニングシートに、愛犬を抱いて寝そべって新聞など読んでいると、ついウトウトしてくる。
ウクライナの厳しい情勢の記事を読んでいるというのに、こちらはこんなに平和である。

ウクライナ情勢が緊迫している今、何かと問題も多かった冬季北京オリンピックも終わった。
そんな中で、春ののどかで穏やかな日の光を浴びて過ごせていることを幸せに思う。

2月のネット俳句会に、次の3句を投句した。

 ・ 陽に酔いて浅き眠りの日向ぼこ
 ・ 何もせずこんな日もよし春隣
 ・ 朝の陽のやわらかくなり春立ぬ

自然にこんな句がでる浅春の、のどかな日々を過ごしているこの頃である。

 

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2021年6月27日 (日)

今月の俳句

今月の句会の選句結果を会員の皆様に送信した。

(月一回句会を行っている”ネット俳句会”の事務局を担当しており、会員の皆さんから送信される「投句」と「選句」を集計して、各句の得点を会員の皆さんに送信している)

投句される俳句は優れた句が多く、毎月の集計作業では皆さんの句を読むのが楽しみになっている。

今月も秀句が多かったが、その中で得点1位、2位の俳句を紹介する。

  最優秀句 : けふからは風を身近に更衣  (東洋和)

  第2位句  : 山法師古刹訪ねる道しるべ  (空尚)

何れの句も、初夏らしい爽やかな雰囲気を感じられて6月の句にふさわしい秀句だと思う。

これらの句には及ばない拙句だが、私の今月の句は次の三句を投句した。

  バス停の親子の笑顔夏帽子   (正鍬)
  紫陽花咲き黄傘の列の通学路  (正鍬)
  草茂る売地立て札蝸牛      (正鍬)

これらの拙句にも何人かの選句があり数票の得点があった。

 

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2019年8月 1日 (木)

7月句会選句結果

7月のネット俳句会の選句結果が配信された。

約40人の会員がメールのやり取りで、毎月1回の句会を開いている。 一人3句を毎月投句し、全部で110句ほどの投句があり、詠者を伏せて全投句が会員に通知され、各会員はその中から5句を選んで事務局に通知する。 事務局は選句結果を集計して、得点のあった俳句と詠者を会員に公開する。 その際、上位高得点の7句も発表される。

7月の選句結果で、私の3句の内の2句が、トップ2とトップ5の得点があった。 私が2句が同時に選ばれたのははじめてである。

・・・ 長梅雨にすねて胡瓜は曲がりをり ・・・

家庭菜園で育てている胡瓜はU字に曲がったものが多かった。異常なほどの長梅雨が原因では・・と思いながらそんな変形胡瓜を収穫しながら浮かんだ一句である。

・・・ ささくれた世相を写す暴れ梅雨 ・・・

今年の梅雨は単に長梅雨というだけでなく、線状降水帯なる言葉を初めて耳にする集中豪雨で被害も多く聞く梅雨だった。 折りしも、京都放火事件や理不尽と思われる殺人事件、我が子への虐待などの他、日韓の摩擦、言いたい放題の暴れトランプや北朝鮮やイラン問題など、ぎすぎすした世の中になった。そんな世相が今年の”暴れ梅雨”につながっている気がして憂いて詠んだ一句である。

・・・因みに私は、この句会の事務局を仰せつかっている。

 

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2019年6月27日 (木)

吊り玉ねぎを詠む

家庭菜園で今年も”玉ねぎ”を育てた。

先日、畑の”玉ねぎ”を引き抜いた後、自宅テラスの屋根下に架台を組んで、玉ねぎを紐で結んで架台にかけ乾燥させた。

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架け終わり、一仕事終えホッとしてテラスにある椅子に座って汗を拭いて休憩した。涼しい風が気持ちよかった。
その時に浮かんだ一句を今月の句会に投句した。

玉ねぎを吊り土の香の風とおる

会員から投句された100句を超える全ての俳句は集計され、詠者の氏名を伏せて会員に知らされ、選句投票が行われて得点とベスト7が発表される。
6月句会の選句集計が終わり、選句結果で票の入った俳句とその詠者と得票が全会員に発表された。

私の投句した上記の俳句は、ベスト5の得点で、高得点句に選ばれていた。

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所属している俳句会は、ネット俳句会と称し、毎月一回、メールのやり取りで句会を開いている。 私はこの会の事務局を仰せつかっていて、投句集計や選句集計と、会員各位への連絡などを行っている。

ベテランの方々も多く所属していて、とても勉強になる俳句会である。

 

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2018年7月30日 (月)

今月の投句

ネットで月一度の句会を行う「ネット俳句会」に所属している。

毎月決められた日までに3句をメールで送る。 会員数は現在40名なので、投句数は120句/月となる。 投句された句は集計して、俳号を隠した全句を会員に配信する。 会員はその中から良いと思われる5句を選句して返信する。その際、特に良いと思う句には「特」を付す。 また選句の際、感想などをコメントすることも出来る。

選句集計は全員の返信メールを集計して得点が計算される。 選句した内、「特」は2点、それ以外は1点として合計得点が集計される。 
選句結果は投句された全句に、得点数、俳号、送られたコメントも記載されて会員全員にメール発信する。 得点の高い上位7句は、「今月の高得点句」として記載される。

・・・ 私は、この俳句会を主宰する方から懇願されて、裏方の事務局としてこれら投句、選句の集計や、得点集計などの裏方作業をお手伝いしている ・・・

そして今月の句会の選句結果が纏まり、会員に配信された。

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私が投句した3句の内の1句が、ベスト5に選句された。 その句は・・・

    竿投げる千曲の風と夏帽子 

(真夏に信州の千曲川の川辺を散策した時、鮎を釣る多くの釣り人が竿を立てていて、つばの広い帽子姿だっのを思い出しながら詠んだ句である)

この句以外にも次の1句がベスト10の得点だった。

    畳寝や母からもらううちわ風

(まだ小学生の頃の夏、よく畳に座布団を折って枕にしてお昼寝をした。 隣に母も一緒に昼寝をしたが、母は子供の私にうちわ風を送ってくれた。 眠りながらの母のうちわ風は時々途切れた。 懐かしい子供の頃を思い出しながら詠んだ)



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2017年4月 9日 (日)

ネット俳句会/ 年間ベスト選句

ネット俳句会に所属して、ネット句会に参加している。

この句会は、毎月定期的に投句し、全投句の中から選句無記名投票が行われ、上位句は作者名とともに公表される。
 
さらに今回、自分の昨年1年間の中のベスト5を各会員が自選で投句し、プロの俳人に選句してもらい、特選と佳作を選んでいただくとともに講評してもらう・・という催しがあった。
 
昨年2016年分の年間選句に投句した結果が送られてきた。
私の句は1句が特選(全10句)、2句が佳作(全46句)に選ばれていた。 選ばれた私の句は下記の句である。

特選句 > 一鍬を振り下ろす毎春うごく 
      講評:早春の田畑を耕していると、春の兆しが感じられる
           のでしょう。
日差しが刻々と春らしくなっていくのだと
           思います。
 
佳作句 > 見沼畑雉の一鳴き風を裂き 
      講評:鋭い声で鳴いた雉の声が空気を裂いたようだと感じた
           のでしょう。見沼畑という
固有名詞がどこまで効いている
           かとも
思いますが、のどかな見沼の地と雉の出現は
           似合っています。

佳作句   >  銀杏散る公園をぬけ美術館 
      講評:黄色く光る銀杏黄葉と落葉のなか、美術館へ向かう心も
           高まってゆくのでしょう。 

これらの句は、畑での作業中のように、何気ない日常の中で身近で感じたことを5・7・5にしたものである。 俳句に関する深い知識もなく、自己流の句作だが、改めて俳句のプロに選んでもらい、とても嬉しく思う。
 

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2016年12月 2日 (金)

11月選句結果

11月に投句したネット俳句会の選句結果が送信されてきた。
私も次の3句を投句し、選句結果も分かった。
 
・・・絵心に句心重ね冬紅葉(もみじ)
 
11月、絵仲間と妙義山にスケッチに行った。 妙高山は中腹まで紅葉に染まっていて、山麓の集落の紅葉も奇麗だった。 その旅で詠んだ一句である 
 選者講評/ *絵でも言葉でも表したいという冬紅葉の光景を簡潔的確なことばで讃え 、共感できます
この句には5人が投票してくれていて、一人はベストワンに入れてくれていた。
 
 
・・・銀杏散る公園をぬけ美術館
 
埼玉県展は県立近代美術館で開催されている。 この美術館は北浦和公園の中にある。 この公園にはいちょうの大木が何本もあって、県展の頃は銀杏の実がいっぱい落ちている。 今年も何度も県展に足を運んだが、その時すんなりと浮かんだのがこの句である。
 選者評/ *既視感があり、うなづけます。
この句にも何人かが投票してくれていた。
 


・・・弧をえがき鷲飛ぶ空はなお高く 

畑で作業中に見たことを詠んだ。

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2016年9月30日 (金)

9月ネット俳句会

毎月一回、3句をネットで投句し、投句された全句をネット上に公開し、会員全員が全句の中から、自分の句以外から投票して優秀句を選ぶ、月例のネット俳句会に参加させてもらって10ヵ月目になる。
 
9月は何かと忙しく過ごしたので、句作が遅れて、事務局から〆切期限が迫っている・・との連絡が来て、慌ててひねり出して投句した。
その後選句投票が終わり、選句結果が今日送信されてきた。
 
私の投句したうちの一句が、ベスト2に選ばれていた。 因みにベスト1の句とは2票差だった。
また、他の一句にも数票の票が入っていた。
 
・・・ほどほどのその日暮らしや秋刀魚焼く (ベスト2になった句)
<選者コメント>
昔の秋刀魚は庶民の魚だった、今や高級魚に出世し高値だ。偶には七輪で焼いて小さな秋の味覚を楽しみたい。 少し寂しい気持ちだが年金老生活者の生活感がにじみ出ている句。
小欲知足の最たる俳句だと感じました。解脱なさった状況ですか?「ほどほどのその日暮らし」が最高です。「その日暮らし」は英語では「ハンドtoマウス」手から口へと直訳すると、この日本人の感性はアングロサクソンには理解しえないのでしょうか。

・・・秋茄子の艶に魅せられ絵筆とる
この句にも5名の方が優秀句に投票してくれていた。

今回は、9月になっても残暑が続いていたので、季節感を表現するのが難しく、句作には苦労したが、選句結果は意外に良くてよかった。
 

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